コラム

フラダンスはゆったりしたハワイアンソングに合わせて踊る優美なダンスです。自分はリズム感がないとダンスに苦手意識を抱いている人でも、フラダンスであれば簡単に始められそうですよ。ここではフラダンスの楽しみ方とフラダンスのリズムやステップについて紹介します。

フラダンスの動きには意味がある

フラダンスには現代フラとされる「アウアナ」と、古典的なフラの「カヒコ」があります。
日本のフラダンス教室で扱われているのは、ほとんどがアウアナです。一般的に想像するフラダンスのイメージどおり、ムームーやレイを華やかに装い、ウクレレやギターの演奏にあわせてゆったりとしたリズムで優雅に踊ります。
これに対し、カヒコは太鼓など打楽器のみを使いリズムに合わせて「チャント(詠唱)」を唱えながら踊ります。身につけるものや動き1つ1つに厳格なルールがあります。
フラダンスはただ見栄えのよいダンスを踊っているわけではなく、手の動き、足の動き1つ1つに意味があります。歌詞にあわせて、手の動きを使って私、あなた、美しい女性、花、雨、太陽、大地、愛など多くの表現をしています。
なぜこのように手でたくさんの意味を表現しているのかというと、かつてハワイを含むポリネシアに住む人たちには文字の文化がなかったからです。人々は大地や海、空など自然のすべてに精霊が宿ると考え、フラダンスを神にささげるダンスとして大切に踊ってきました。また、歴史を伝えたり王をたたえたりする場合にもフラダンスを踊ったのです。
フラダンスでは、リズムに合わせた手の動きが何を表したものなのか知ることも、ダンスを楽しむポイントの1つなのです。

フラダンスのリズムは比較的緩やか

なかにはアップテンポの曲もありますが、フラダンスにそれほど早い動きはありません。
よく混同されがちなのは、タヒチアンダンスです。これは太鼓を鳴らしながら激しいリズムで腰を振りつつワイルドに踊ります。どちらもポリネシアンダンスとひとくくりにして同じステージで披露されることもありますが、二つは異なるダンスです。そのため自分は早いリズムに対応できないからフラダンスは無理、と思う必要はありません。
フラダンスは比較的リズムがとりやすい穏やかなテンポの曲が多く、歌詞に合わせて、手先や足先をゆっくり動かしていきます。さらにフラダンスは歌詞の意味と体の動きが関連しているので、関連づけて覚えやすく、ダンスが苦手な人でも踊りやすいダンスなのです。

フラダンスに優れたリズム感は必要ない

フラダンスに優れたリズム感は必要ない

いくらフラダンスのリズムがゆっくりだとしても、もともとリズム感がないという自覚があると、ダンスについていけるか心配になってしまいますよね。
リズムとは1・2・3・4など、決まった速さで刻まれるものです。これに対してリズム感とはリズムにあわせて体を動かしたり、音楽を演奏したりする能力のことです。
リズム感の良い人は、リズムに合わせていつまでも体を動かしたり手をたたいたりできます。これに対してリズム感がない、ダンスが苦手と感じる人は、途中から1・2・3・4というリズムにあわせて体が動かせなくなってしまうのです。
しかし、リズム感というのは慣れの要素がかなり大きく、普段からリズムを意識して、音楽をききこむと自然にリズムがとれるようになってきます。世の中にはロックが好きな人もクラシックが好きな人もいるように、どんなリズムがとりやすいかは人によって異なります。
もし、フラダンスに興味があって、フラダンスのリズムが自分の感性にあっていれば、意外とスムーズにリズムがとれようになるものです。フラダンスでは素早い動きや機敏にリズムに反応する能力はあまり必要ありません。最初はリズム感に自信がなくても、フラダンスの音楽に親しんでいるうちに、自然に体が動いてダンスができるようになるでしょう。

ステップを覚えるとリズムがとれるようになる

ダンスが苦手な人は、振り付けがうろ覚えのことが多いです。手の動き、足のステップ、体の高さなど、ダンスでは体のいろいろな場所を同時に動かさなければなりません。次に体をどう動かせばよいのかに自信が持てないと、曲からどんどん遅れてしまい、振りを追いかけてパニックになってしまいがちです。そこで、ダンスが苦手な人ほどダンス振りをしっかり覚えるようにするのがおすすめですよ。

以下のように、フラダンスには基本となるステップがいくつかあります。どれも下半身全体を使う動きなので、慣れないうちは戸惑うことが多いでしょう。
●Kaholo(カホロ):左右に2歩ずつ移動する
●Kao(カオ):かかとだけを上下させて腰を動かす
●hela(へラ):重心を後ろにしたまま足を交互に前へ出して元へ戻す
●KalaKaua(カラカウア):一歩前に踏み出し戻る前後のステップ

フラダンスの動きに慣れるためには、まずこの下半身の動きをイメージして、自然に体を動かすことができるようになります。ステップを覚えることと、手の動かし方を分けて練習すると、よりフラダンスが簡単に踊れるようになりますよ。

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