タヒチアンダンスとベリーダンス、どちらも腰の動きに特徴のある踊りです。そして、どちらも最近では、シェイプアップの効果があると習い事としてはじめる女性が増えてきました。ではその違いについて、ご存知でしょうか?タヒチアンダンスはスピーディーで健康的な印象で、ベリーダンスはちょっとセクシーな印象があるかもしれません。知っているようでよくわからない、タヒチアンダンスとベリーダンスの違いについて見てみましょう。
ポリネシアの人々がつくりあげたタヒチアンダンス
タヒチアンダンスは神に祈りを捧げる踊りとして、ポリネシア人によって生み出されたとされています。言葉を持っていなかった人々がコミュニケーションの手段として踊りやジェスチャーを使用していたことが発展し、タヒチアンダンスが確立されていきました。その後ポリネシアの人々がハワイに渡ったことによって、タヒチアンダンスがフラダンスの原型になりハワイにも広まったといわれています。
タヒチアンダンスには大きく分けると、アパリマとオテアの2種類があります。
アパリマ
タヒチ語で「アパ」は踊る、「リマ」は手を意味します。アパリマは、タヒチアンウクレレやギターに合わせて手の動きで歌の内容をあらわす踊りです。パレオやロングスカートを履いて踊ります。アパリマがフラダンスの元になったと言われています。
オテア
伝統的な打楽器のリズムに合わせて、女性は腰を、男性は足を動かすテンポの早い踊りがオテアです。ヘッドドレスや腰の動きを強調するモレスカート、または短いパレオを着て踊ります。
ベリーダンスはどんな踊り?
一方ベリーダンスは、諸説ありますが世界最古の踊りで、女神崇拝の儀式として巫女たちが踊ったものがその起源と言われています。わかっているだけでも8000年前から踊られていたようです。その発祥は中東だと言われていますが、はっきりとはわかっていません。ベリーダンスと呼ばれるようになったのは、アメリカに渡ってからで、1800年代末のことです。英語で「お腹」を意味するベリーから、ベリーダンスと呼ばれるようになったとされていますが、その昔は、「ラクス・シャルキー(東洋の踊り)」と呼ばれていました。
イスラム教国であるアラブ諸国では、女性が人前で踊ることは慎まなければなりませんが、そのような社会においても多くの女性が幼少の頃から自然とベリーダンスを踊ることができ、現在もアラブ諸国の女性に受け継がれています。
現在のようなショーのスタイルとして世界にベリーダンスを広めたのは、インドから旅を続けていたジプシー達だと言われています。旅をする中で各地の踊りを取り入れて
パフォーマンスをしていたジプシー達は、アラブの民族舞踊も自分たちのスタイルに取り入れ次の土地へとベリーダンスを広めていきました。
ジプシーによって各地に広まったという背景から、ベリーダンスのスタイルは沢山あります。主なスタイルは、エジプシャンスタイル、ターキッシュスタイル、ジプシースタイル、トライバルスタイルですが、もう1つ、この4つのどこにも属さないフュージョンスタイルというものもあります。フュージョンスタイルはヒップホップやバレエ、レゲエなど様々なダンスと融合したスタイルのことです。このような新しいスタイルは日々生まれ、現在でも独自の進化を遂げています。
タヒチアンダンスとベリーダンスの違いは?
歴史や起源を見てみると、2つの踊りは大きく異なることがわかりますね。タヒチアンダンスはタヒチの人々に、ベリーダンスはアラブの人々によって今も愛され続け継承されています。現在の日本では、どちらも誰でも気軽に楽しめる踊りですね。
身体をたくさん動かしてシェイプアップしたい方にはタヒチアンダンスを、脂肪を燃焼しながら女性らしい体づくりをしたい方にはベリーダンスがオススメでしょう。
身体づくりに効果的なタヒチアンダンス
●運動量が多く、基礎代謝を高めるインナーマッスルを効果的に鍛えることができる
●上半身をキープしたまま、腰を回したりステップを踏んだりするので下半身のシェイプアップ効果が高い
●運動量が多いので、全身の血流がよくなりコリも改善される
●リズミカルで軽快な音楽にあわせて体を動かすので、爽快感が得られる
●ダンスの経験や年齢に関係なく、自分が楽しく踊ることで明るい気持ちになれる
女性らしいラインをつくるベリーダンス
●激しい動きと緩やかな動きが組み合わさっている有酸素運動なので、脂肪燃焼の効果が高い
●腰を動かすことでインナーマッスルが鍛えられ、踊りながらウエストにくびれができる
●お腹を出したり引っ込めたりする動きによって、内臓や腸の動きが活発になり便秘解消に効果がある
●内臓の調子が整い便通がよくなることで、肌荒れの改善にもつながる
●女性らしい繊細な動きを繰り返すので体重が減少するというよりも、体のラインが女性らしく美しくなっていく
●魅惑的な踊りをすることで、女性ホルモンも活発になる