コラム

日々の生活の中でふと「こんな筈ではなかった」とか「なぜ自分だけが…」などと、負のエネルギーに振り回される時がある。

そんな時あなたはどうやって自分の気持ちを前向きに持っていくのだろう?
友人に話を聞いてもらう、年上の人からのアドバイス、ひたすら運の流れが変化して行くのを待つ…などなど人それぞれの解決法があるが、今回はハワイの人が昔から実践しているHo’oponopono(ホオポノポノ)という〈生き方バイブル〉のようなお話しを紹介しようと思う。

実はこのHo’oponoponoは解説する人によってかなり難易度の高いものではあるけれど、思い切り簡単に誰にでも分かりやすく説明できたらと思いながら書いた。

古代Ho’oponoponoについて

ハワイ語のHo’oponoponoは「修正する」という意味があり、古代ハワイアンの儀式である。

昔から家族愛の深いハワイアンは親族内で何か問題(病気・怪我・不運などマイナスな出来事)が起きると血縁者全員が集まり夜通し話し合い、解決策を模索するというひとつの儀式であった。

儀式は時には数週間も続く事もあったというが、ほとんどの場合は夜明け前には終わった。

嫌な出来事は翌朝に持ち越さないという明るいハワイ人の特長が現れているエピソードだ。

この儀式には約束事があり、「家族・親族全員が参加する」「話し合いの内容は決して口外しない」「正直に包み隠さず」「心から望んで許しを乞う」などお互いの絆を深め、信頼し合い、お互いの心身が共に良くなるように行われた。

儀式を取り仕切るのは、家族・部族の年長者やKahuna(カフナ)と呼ばれる特別な地位の霊能者で、儀式の始まりはそれぞれの家族の祖先(Aumakua)に捧げる祈りからであった。

古代ハワイアンの人々は何か不運な事が起こると、祖先との関係が良くないのではと考えていつも謙虚に祖先の教えに耳を傾け祈る事で先祖の魂と会話をした。

今を生きる自分と祖先達との関係は絶対的なもので、常に先祖に許しを乞い、感謝しながら生きていたと考えられる。

現代Ho’oponoponoの基本的な考え方

古代儀式としてのHo’oponoponoは現代に引き継がれてはいるが、多様な研究者や思想家達によって多少伝え方に変化が見られる。

最初に書いたようにかなり複雑で難しい解釈もあるけれど、ここではシンプルに考えていきたい。

コンセプトは「この世で1番大切なのは自分、次に親や親族、その他の人の事は後で考えれば良い」というもので、随分乱暴な思想だと思うかもしれないが、Ho’oponoponoでは自分を愛せない者は人を愛す事はできないという考えが基本になっている。

自分を取り巻く全ての人、物、出来事は自分自身の内なる現れだという。

更にHo’oponoponoではこの宇宙に存在するのは、「記憶の再生」と「インスピレーション」だけでこの二つが私達の毎日の出来事を作っていると教えている。

「記憶の再生」イコール潜在意識〈Unihiwili〉
「天からのインスピレーション」は神聖なる存在〈Divinity〉からのインスピレーション

この「記憶の再生」こそが不安や不調・不幸を作り出し過去の記憶が自分の運を左右して、天からの「インスピレーション」を受けるのを妨げているので常に過去から続き膨大に膨らむ記憶を消し続けなければならない。
(ここでいう天こそが古代ハワイアンの教えにある先祖達の住む場所 Divinity)

その膨大な記憶を消去する事を「クリーニング」と呼び、毎日「クリーニング」を繰り返す事で自分の人生を明るく幸福に導いていき、天(ご先祖様)からの「インスピレーション」を受けやすくするというのがHo’oponoponoの基本的な考えだ。

自分自身がハッピーに生きていられればおのずと周りの人々も幸せにするプラスの連鎖が繋がっていくという進歩的でユニークな考え方の基礎を古代ハワイアン達は遠い昔からすでに持っていた事に驚く。

クリーニングの種類と説明

私達の生活のマイナス部分を作るのは過去からの積り積もった記憶がなせる災いで、実際にその潜在意識(Unihiwili)がなければ悪い事は起こらない。

これ以上の不幸な出来事や嫌な事が起きないようにいつもクリーニングをして負の記憶を消さなくてはいけないというHo’oponoponoの教えに基づきいくつかのクリーニング方法を説明する。

魔法の4つの言葉

愛しています
ごめんなさい
許してください
ありがとう
*毎日何回でも自分のUnihiwili に対して言葉にする。

不思議な言葉 アイスブルー

透き通った氷の色アイスブルーをイメージしながら「アイスブルー」と言葉にする。
植物を触りながら言葉にすることより痛み(病気・怪我の痛み、他にも心の痛みや悩みも含む)に関する記憶のクリーニングに役立つといわれている。

Ha-呼吸

両手の親指と人差し指で輪を作り、7つ数えながら息を吸い、7つ数えて息を止め、又7つ数えながら息を吐く✖️7回繰り返す。
心がザワザワ落ち着かない時に実践すると効果的だし、毎朝の習慣にすれば心身共に常に冷静な判断と平和を得られる。

X(エックス)のイメージ

実際に気になる事・物・人に対して「バツ✖️」をイメージしてトラウマになってなっている感情を元の時間の感情に戻していく。
口出して「バツ」と発しても良い。

ブルーソーラーウォーター

青いガラス瓶に水を入れて太陽の下に30~60分置くだけ。
その水を飲んだり、料理に使用したり、風呂に数滴垂らしたり用途はいくらでもあり、心が浄化される。

どれもシンプルな事ばかりで簡単にできる気がするが、これを毎日何回も繰り返すのは案外根気がいるし、
現代社会に生きる私達には他にやらねばならない事が多くて続けにくいとは思う。

いきなり全てを実践しようと思わずに、やり易い事をひとつでも行えばあなたのUnihiwili のクリーニングになるので興味のある方はやってみるといいのではないだろうか。

全ては自分の意識の問題なので特に気になる方法だけを行っても構わないと思う。

以上の方法で自分の潜在意識に次々と溜まっていく記憶を消去して、仏教での「無」の状態を作れば天からのインスピレーションを受け取りやすくなり、前向きに明るく生きていけるという考え方がHo’oponoponoだと理解できる。

まとめ

古代ハワイアンから伝わる現代を生きる私達へのメッセージHo’oponopono、「こんな考え方もあるんだなあ」と流すも良し、「ちょっともう少し勉強してみようかな」でもいい。

新年を迎えるこの時期にあなた自身のUnihiwiliを見つめ直し、Aumakuaとの対話を試みれば、これからの幸せな時間へと繋がる道しるべになるかもしれないのでぜひお試しを!

Rinko

参考資料   イハレアカラ・ヒューエン氏著「心が楽になるホオポノポノの教え」

ブログ
コラム
インスタグラム