コラム

フラやタヒチアンダンスを習っている方のなかに「練習をしてもなかなか上手くならない…」「思ったように体を動かすことができない」という悩みがある方はいませんか?

このような悩みがある方に試してほしいのが、ダンスの「イメージトレーニング」です。「体を動かしていないのにダンスが上達するの?」と疑問に思う方もいると思いますが、イメージトレーニングはダンスをする上でとても大切なことなのです。

そこで今回は、今よりもダンスを上達したい方に向け、イメージトレーニングの効果や実践方法について解説していきます。

イメージトレーニングはダンスの上達につながる!

イメージトレーニングとは、実際には体を動かさずに頭の中だけで動作のイメージをするトレーニング方法のことです。自分が理想とするパフォーマンスに近づけたいときや、フォーメーションを身につけたいとき、メンタルを安定させたいときなどに有効な方法といわれています。

「想像するだけで本当に上達するの?」と思う方もいるかもしれませんが、イメージトレーニングの効果はさまざまな研究で認められており、多くのプロスポーツ選手やアスリートたちも実践しているトレーニング方法なのです。

ダンサーを対象にした研究でも、スポーツと同じように運動に関する脳の活動が活性化したことが認められています。また、イメージトレーニングはスポーツに限らず、ビジネスや勉強、家事、楽器演奏など、幅広い場面で使うことも可能です。

なぜ、イメージをするだけでこのような効果が表れるのかというと、そこには人間の脳の仕組みが関係しています。人間の脳は現実に起こっていることとイメージを判別するのが苦手といわれており、頭の中でイメージした動作でも、実際に体験したかのような錯覚を起こすそうです。そのため、イメージトレーニングを繰り返すことは運動やスポーツなどの成功体験を増やすことにつながり、自信や運動パフォーマンスを高めることができると考えられています。

特に、ダンスの場合は運動能力以外にも創造性や表現力も必要となるので、イメージトレーニングの効果をより感じられるかもしれません。「思うように動けない」「ステップや振り付けが覚えられない」といった悩みがある方は、今すぐにでもイメージトレーニングを始めましょう!

イメージトレーニングのポイント

ダンス上達のためにイメージトレーニングをする場合、いくつかのポイントを抑えることで、より効果を発揮させることができます。

観察する

イメージトレーニングをする前に、まずはお手本をじっくりと観察することが大切。お手本とする人は教室の先生でもいいですし、YouTubeなどの動画に映るプロダンサーでも大丈夫です。「自分もこうなりたい!」と思えるような、模範となるダンサーを選びましょう。

そして、ダンスを見るときはただボーッと眺めるのではなく、ダンサーの手の位置や目線、重心の置き方など、細かい部分も一つ一つしっかりと確認します。一度見ただけではわからない部分は、繰り返し動画を観て覚えていきましょう。
最終的には、お手本の動きをそのままコピーができるくらいになるのが理想です。

もし可能であれば、自分が踊っている動画と比較し「プロのダンサーと何が違うのか」「どこを直せばいいのか」ということを把握しておくと、より良いイメージがしやすくなるのでおすすめです。

自分目線でイメージする

目をつぶって自分が踊っているところをイメージしたときに、主観ではなく、第三者の立場から客観的に自分を見ていないでしょうか。主観で見ていれば、自分の顔や後頭部などは見えず、踊っているときに見える景色がイメージされているはずです。

客観的な目線で自分を見ることもとても大切なことですが、イメージトレーニングでは「主観で見る」という力も必要になります。自分を外から見る癖がある方は自分目線のイメージを練習し、主観的なイメージと客観的なイメージを上手く使い分けられるようにしていきましょう。

五感を意識する

イメージトレーニングの効果をより高めるには、五感(視覚・聴覚・触覚・味覚・嗅覚)を意識することが大切。実際にフラやタヒチアンダンスのイベントで踊る場合は、会場の広さや周りのにおい、観客の声や拍手の音などを感じるでしょうし、周囲の熱気や緊張で高まった自分の体温など、細かい変化も感じられるでしょう。

これらの感覚を詳細にイメージすることで「踊っているときの楽しさ」「上手く踊れたときの達成感」といった感情も湧きやすくなり、よりリアリティのあるイメージトレーニングができるようになります。

ステージでの緊張対策にも効果的!

ステージでの緊張対策にも効果的!

ステージでの緊張対策にも効果的!
「ステージに立つと頭が真っ白になる…」「緊張で踊りがぎこちなくなってしまう…」

このような方にも、イメージトレーニングはおすすめです。
先ほどもお伝えしたように、人間の脳は現実に起こっていることとイメージの判別が苦手です。そのため、何度もステージで踊るイメージを繰り返すと、その分、場数を踏めるということになります。

はじめは上手くイメージができないかもしれませんが、イメージトレーニング自体も練習を繰り返せば上達していきます。ダンス上達のためにも、ぜひイメージトレーニングを実践してみてくださいね。

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