フラダンスの衣装とのイメージといえばカラフルでボリューム感のあふれるパウスカートが思い浮かびます。その下に履くパニエは必ず身につけるものです。とくに、伝統的なフラダンスを踊るときにはパニエを着用することが多くなっています。
市販で生地やデザインのすぐれたフラダンス用のパニエもあるほか、オーダーで注文することもできますが、割とお値段がはるものです。また、実際に市販の手頃なものから探そうとすると寸法が合わなかったり、ボリュームがなかったりします。
パニエはとても簡単な作りになっているので十分手づくりできます。型紙を用意してミシンの基本的な扱いができる人なら、それほど時間もかかりません。ここでは、フラダンスの衣装で必要なパニエの作り方と、なぜパニエを履くのかその役割についてご紹介します。
シンプルなパニエも意外に高い
フラダンスを習い始めると一通り衣装をそろえる必要があります。フラダンスのイメージともいえるパウスカートをはじめ、初めてフラダンスに触れる人からすれば意外に用意するアイテムが多いと思うかもしれません。
なかでも、パニエは市販のものでも4,000~7,000円ほどはします。オーダーでお願いすると使う生地によって異なりますがそれ以上することもあるでしょう。パニエそのものは、チュールレースを重ねて縫い合わせたものなので、とてもシンプルな衣装です。ただ、市販品やオーダー品はどうしても人の手が加わっているので、そのぶんお高くなってしまうのは仕方ありません。
なぜパニエを着用するの?
そもそもどうしてパウスカートの下にパニエを履くのでしょうか。フラダンスをするとき、下半身はパウスカートを身につけていれば最低限踊ることはできます。しかし、それではパウスカートが十分に膨らまず、フラダンスらしい腰の動きが出づらいので踊りが小さくなってしまいます。
フラダンス独特の腰の揺れをしっかり表現するために、パウスカートのなかにパニエを着用することで、大きく膨らませることができるのです。なかでも伝統的なフラダンスである古典の「カヒコ」を踊るときは、必ずといっていいほどパニエを身につけます。
パニエは自分で手作りすることができる
フラダンスの衣装で大切なアイテムであるパニエ。市販の物を選んだり、こだわる人ならオーダーでプロにお願いしたりすることもできます。ただ、数千円から物によっては1万円以上のパニエもあり、意外にまとまった出費になってしまいがちです。
フラダンス教室の生徒さんのなかには、パニエを手作りしている人は珍しくありません。先生やベテランの生徒さんにパニエについて聞いてみると、手作りしたものを見せてもらえたり、簡単な作り方を教えてもらえたりするかもしれません。初めて手作りする人がイメージしやすいように材料や縫い方のポイントを簡単にまとめてみましょう。
生地の種類
パニエの材料は基本的にチュールレースです。チュールレースにはハードレースとソフトレースの2種類があって、よく使われるのはハードレースですが、どちらもメリット、デメリットがあります。ボリュームを出したいならハードレースがおすすめです。生地がしっかりしているので、少ない分量でもパニエにしたときに十分に膨らんでくれます。
ただ、肌触りがガサガサしているため、踊っているとき太ももなどに直接当たると気になりがちです。ソフトレースや、やわらかい素材の生地を裏地に貼ることもできますが、全体的に重たくなってしまって踊りづらくなります。一方、ソフトレースは素材がやわらかく軽いので肌触りもよく、踊っていても重量を気になりづらいのがメリットです。しかし、ボリュームを出すには素材がやわらかすぎるので、かなりの分量を使う必要があります。
生地の分量
パニエづくりで必要なチュールレースの生地は2.7mが目安です。手芸店や生地店に行けば200~400円前後で手に入れることができます。購入するときは、3mほど切ってもらって、家でパニエの上段と下段それぞれ1メートルと2メートルに裁断するといいでしょう。チュールレースは切りやすい生地なので、三つ折りにして裁ちばさみを入れれば簡単に裁断することができ、余分な生地も出ません。
パニエの縫い方
1.土台スカートを縫う
生地を二つ折りにして脇から縫っていきます。
2.チュールを作る
上段4枚、下段3枚をそれぞれ縫い合わせていきます。裾は切りっぱなしの状態でかまいません。
3.土台スカートにチュールを付ける
4.ウエストにゴムを入れる
パニエは4つの工程で簡単に縫えてしまいます。慣れれば1時間もかかりません。時間のあるときに予備のパニエを作っておくといいですね。
まとめ
今回は、パニエの作り方やその役割を簡単にご紹介しました。市販の物を用意したり、オーダーしたりすることもできるパニエですが、生地さえ用意すれば数百円で手作りできるものなので、ぜひ一度ミシンでチャレンジしてみてください。